
家庭内や職場内で喫煙している人はいますか?
喫煙者が吐き出した煙や、タバコの先から発生する煙を周囲の人が吸ってしまう受動喫煙(セカンドハンドスモーク)を知っている人は多いと思います。
では、サードハンドスモークという言葉を聞いたことはあるでしょうか?
サードハンドスモークは三次喫煙と言って、タバコを消したあと有害成分が部屋の壁やカーテン、衣類などに残り、それを周囲の人が吸引してしまうことを言います。
今まであまり注目されなかったサードハンドスモークの赤ちゃんや子供に対する影響はどのようなものがあるのでしょうか。
また、サードハンドスモークの対策についても調べました。
今回、サードハンドスモークの赤ちゃんへの影響と対策についてまとめました。
サードハンドスモークが赤ちゃんにもたらす影響は?
近年、タバコの害について取り上げられることが多くなり、その影響で換気扇のそばやベランダで喫煙するなど、受動喫煙に気を付けている人は増えてきていると思います。
特に赤ちゃんや子供のいる家庭では、タバコの有害物質により様々な病気を引き起こす可能性が否定できないため、慎重にもなりますよね。
しかし、三次喫煙について気にしている人はまだ少ないかもしれません。
タバコの残留成分は、煙を消した後でも部屋だけでなく、衣類や髪の毛などにまで長期間付着し、第三者が健康被害を受けることになります。
このことを「サードハンドスモーク」と言いますが、あまり知られていないだけに、赤ちゃんや子供への影響が気になります。
特に赤ちゃんは、興味があるものを手で触って口に入れて確かめるという行動をします。
また床をハイハイで移動したり、家具や壁につかまって立つこともあるでしょう。
もし興味を示したものや家具などに有害物質が付着していたら、そのまま体内に入ってしまうことになります。
タバコに含まれるニコチンは、空気中の亜硝酸と反応すると「ニトロソアミン」という強力な発がん性物質が生成されます。
この他にも、アトピー性皮膚炎やアレルギー、気管支ぜんそくなどを引き起こす要因にもなります。
さらに、赤ちゃんだけでなく妊婦の方もサードハンドスモークには気を付けるべきです。
それは、サードハンドスモークにより流産や早産の危険が高くなることや、赤ちゃんの低体重の影響も考えられるからです。
サードハンドスモークは受動喫煙などに比べて害が弱そうに思いますが、決してそうではありません。
現在は研究段階なので、今後さらに詳しいことが分かってくるでしょう。
もしかしたら四次喫煙、五次喫煙などという言葉まで出てくることもあるかもしれません。
サードハンドスモークの対策は?
サードハンドスモークについて理解すればするほど、お店などでの分煙や換気をしての喫煙が意味をなさないことが分かります。
「見えない毒」と言われるサードハンドスモークを避ける対策はあるのでしょうか。
まず、赤ちゃんや妊婦がいる家庭で喫煙している人は今すぐタバコをやめましょう。
大切な奥さんや子供のためと考えたら、今後同じように喫煙し続ける気持ちはなくなるでしょう。
また、空気清浄器はタバコのニオイは消すことができても有害物質まで消し去ることはできません。
通常のマスクもタバコの有害物質まで防ぐことはできません。
このように、外では対処できないことが多いので、できるだけそのような場所に行かないようにするしかないのです。
どうしても喫煙者と接することが必要な場合は、事情を話して理解してもらうとともに、喫煙後のうがいをお願いしてください。
うがいをすることでタバコ臭はもちろん、有害物質も少しではありますが軽減できます。
最後に…
セカンドハンドスモーク(受動喫煙)は理解できても、サードハンドスモークはなかなか理解を得るのは難しいかもしれません。
もしかすると、「神経質すぎる」なんて思われるかもしれません。
しかし、大切な子供を守れるのは家族だけです。
サードハンドスモークの危険を喫煙者を含む家族全員が理解して、赤ちゃんをタバコの害から守ってあげてくださいね。