
梅の花といえば、桃色で可愛らしく、ふんわりといい匂いがするイメージがありますよね。
豪勢な桜の花見に比べるとひっそりと咲いている、そんな感じの梅の花ですが、いつ開花するのか知らない人も多いかもしれません。
また、桜の名所は数多く知れ渡っていますが、梅の名所となるとそうでもないですよね。
梅の名所が多い場所といえば、やはり古都である京都を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
今回、京都の梅の名所と、梅が一番キレイに見える開花の時期についてまとめました。
京都の梅の名所と開花時期
さっそく、京都に限定して梅の名所を紹介していきます。
春に京都へ観光に行こうと考えておられる方は、文化財巡りと共に梅の名所も巡ってみてはいかがでしょうか?
北野天満宮(きたのてんまんぐう)の梅
北野天満宮といえば菅原道真(すがわらのみちざね)をおまつりした神社で、一般的には「北野の天神さま」とも呼ばれています。
菅原道真は梅がなにより好きで、大宰府に左遷される時も以下のような梅にまつわる歌を詠んでいます。
“東風吹かばにほひおこせよ梅の花 主なしとて春を忘るな(菅原道真 拾遺和歌集)”
これは、「梅の花よ、私がいなくなっても東風が吹いたら匂いを届けてくれ、決して春を忘れるな」というような意味になります。
また梅を愛した道真公を偲び、命日にあたる2月25日には「梅花祭」と呼ばれるお祭りも行われています。
梅花祭では「野点大茶湯」として、境内で芸舞妓さんによる抹茶の接待なども楽しめます。
梅の種類は、
- 照水梅
- 和魂梅
- 黒梅
- 座論梅 その他50種類ほど
本数は約1500本で、早咲きの梅は12月中旬頃からつぼみがふくらみ始め、それぞれの梅が咲き、3月いっぱい楽しめます。
・アクセス
JR京都駅より市バス50・101系統で30分、「北野天満宮前」にて下車、徒歩にてすぐ。
京都御苑(きょうとぎょえん)の梅
京都御苑は、京都御所を囲む周囲4キロ程の広くて大きい公園であり、市街の中心に位置していて交通の利便性も高く気軽に足を運べます。
見所はなんといっても、時期によっては梅と桃が同時に咲くので「梅と桜の競演」が楽しめるというところです。
梅林はかつての三条天皇の里内裏で、清少納言や紫式部が仕えた“枇杷殿跡”あたりに位置しています。
梅の種類は、
- 紅梅
- 白梅
- 黒木の梅 他
本数は、約200本で、3月中旬には梅と桃の開花が楽しめます。
・アクセス
市営地下鉄丸太町駅1番出口・今出川駅3番出口より徒歩にてすぐ。
二条城(にじょうじょう)の梅
二条城といえば、徳川家康が京都御所の護衛と上洛した際の宿泊所としての位置づけでした。
幕末まで徳川家の栄枯盛衰を見守ったお城とされています。
二条城では多種多様な梅の花を楽しむことができ、その中でも一番の見所といえば、1本の木に紅と白、2色の花を咲き分ける「源平咲き分け」です。
梅の種類は、
- 白梅
- 紅梅
- 桃色梅
- しだれ梅
- 源平咲き分け 他
本数は約130本、開花時期は2月下旬から3月上旬となっています。
・アクセス
市営地下鉄「二条城駅」下車、徒歩にてすぐ。
下鴨神社(しもがもじんじゃ)の梅
下鴨神社は世界遺産にも登録されており、多くの重要文化財を所蔵している神社です。
こちらの神社の見所と言えば「光琳(こうりん)の梅」と呼ばれている紅梅です。
尾形光琳の描いた屏風「紅白梅の図」に描かれた梅のモデルは、下鴨神社の御手洗川のほとりの紅梅です。
光琳の梅の見頃は、3月上旬頃までです。
・アクセス
市バス「下鴨神社前」下車、徒歩にて約5分。
さて、ここまで京都で梅を見る場合のお勧めスポットをご紹介させて頂きました。
せっかく梅のお花見に行くなら、一番キレイに見える時期に行きたいものですよね。
梅の花は種類によっては12月中旬頃からつぼみがふくらみ始め、ピークは2月中旬から3月中旬になるようです。
その時の気候によっても若干の変化はあるようなので、お花見に行く際は天気予報や開花予報をしっかりチェックしてから出発するようにしましょう。