
雨季が終わり初夏を迎える季節になると、暑くて半袖や半ズボンになる機会が増えますよね。
そんな腕や足の露出部分が多くなるこの時期に、注意しなければならないのが虫刺されです。
虫に刺された経験の中でも、ふと気がつくと赤く大きい腫れができていたということはありませんか?
これは蚊ではなく”ブヨ”や”ダニ”に刺された場合の大きな腫れだと思われますが、その対処法が気になります。
今回、刺されると大きい腫れができる原因になる虫や、刺された際の症状や対処法についてまとめました。
目次
大きい腫れができる虫刺されの原因とは?
どう考えても蚊に刺された感じではない、虫刺されによる大きな腫れの原因は、
- ブヨ
- ダニ
が挙げられます。
ブヨに刺されるとどうなる?
ブヨは蚊に次いで、夏の虫刺されの代表にあげられる虫。
音を出さずに近づくため、気付かないうちに刺されているというケースが多いです。
山や川、渓谷、キャンプ場、ゴルフ場などに多く発生するので、該当する場所で刺された経験がある人は少なくないでしょう。
ブヨは真冬以外オールシーズン生息していますが、3~9月にかけて活発に活動するため、その時期に刺されることが多いです。
ブヨは人間のほかに、犬や牛などの哺乳類の皮膚を噛み流れ出す血を吸います。
皮膚を刺すというより、皮膚を噛みちぎるので刺された跡は出血がみられます。
そして噛んだ時に毒を皮膚に入れていくので、刺された皮膚は時間の経過とともに毒がまわり、大きい腫れとなります。
早い場合は数時間後に、強いかゆみと痛みを感じます。
最初は小さい赤い斑点ですが、徐々にその倍以上に盛り上がる大きな腫れになります。
また、大きな腫れから体液が染み出て、水膨れや発熱を伴う場合もあります。
ダニに刺されるとどうなる?
ダニは体長1mm程で人間の目では捉えきれず、寝ている時に刺されるケースが多いため蚊に刺されたのかダニなのか判断が難しいです。
ただ、ダニは露出していない衣服の上からも刺してくるので、衣服で覆われたお腹や脇腹、肩付近などが大きく腫れている場合はダニが原因だと疑われます。
ダニには家の中にいるイエダニ・ツメダニと、山や芝生などの草むらなどの自然界に生息するマダニがいます。
イエダニ・ツメダニの特徴
イエダニやツメダニの活動期間は6~9月の夏の時期のみですが、
イエダニに刺されるとすぐにかゆくなりますが、ツメダニは数時間から2日後くらいにかゆくなるのが特徴で患部も大きく腫れます。
マダニの特徴
マダニは活動時期が長く4~10月ごろまで注意が必要です。
体長も3~8mmと大きく、イエダニと違い血を吸う性質があり吸った皮膚の上で大きくなるので、存在をはっきり確認できます。
刺されたからと言って必ずしも感染するわけではありませんが、マダニは毒ではなくウイルスをもっています。
「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」はマダニに噛まれて発症するウイルス感染症で、感染すると血小板と白血球が低下して最悪死に至ることもあります。
現時点ではワクチンや治療薬はないため、噛まれないように注意するしか防ぎようはありません。
もし噛まれたあと、発熱・下痢・嘔吐などの風邪に似た症状が出た場合は、内科を受診しましょう。
ブヨやダニに刺された時の対処法
ブヨやダニに頻繁に刺されるというわけではないため、対処法を知らない人は多いと思います。
その時のためにも対処法を知って、慌てないよう予習しておきましょう。
ブヨに刺された時の対処法
刺されたと思ったら、まず患部を消毒してください。(消毒できない状態なら、清潔なタオルで患部の毒を取り去るように拭いてください)
刺された直後の場合は、患部を冷やすのではなく温めることです。
これは、ブヨの毒が熱に弱い毒という性質のためで、43度くらいのシャワーを患部にかけ続けることが効果的です。
ただし刺されてすぐの場合のみで、数時間以上経ってしまった場合は逆に痒みが増してしまうことも…
また、刺したときに皮膚に毒(強いアレルゲン成分を含んだ酸素毒)を残していくので、刺されてすぐに刺し傷が分かれば、毒を絞り出すのも有効です。
絞り出す方法としては爪で患部をはさみ強く押しだしますが、ポイズンリムーバーなどの道具を使うと効果的です。
その後、ステロイド系もしくは抗ヒスタミン剤の成分を含んだ軟膏を塗ってください。
市販薬では、ムヒアルファEX、フルコートF、ロコイドなどがおすすめです。
ダニに刺された時の対処法
まず患部を流水で洗い流し、ステロイド系の成分を含んだ軟膏を塗るようにしましょう。
市販薬ならムヒアルファEX、ウナコーワエースGなどが有効です。
注意点は、掻きむしると細菌が皮膚に感染することがあるので絶対に掻かないことです。
対処法を実践した後は経過を見つつ、症状がひどい場合は皮膚科を受診するといいでしょう。
まとめ
大きい腫れをともなう虫刺されはブヨやダニが原因の場合が多いため、刺された時は今回紹介した対処法を少しでも早く実践しましょう。
ブヨが生息するような場所に出向く場合には、長袖や長ズボンを履いて対策してください。
ブヨはハッカの香りを嫌うので、ハッカ油を体に塗るのも対策としては有効です。
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ダニ対策は、まずは布団や部屋の掃除から始め、掃除機をかけるなどしてダニ対策してください。
露出の多い夏は、ブヨやダニには注意してお過ごしくださいね。