
音楽を聴いて心が癒された、また、落ち込んだ気分が改善され
元気が出たという経験がある人はいると思います。
その中でも、クラシックは心が落ち着き癒しの効果が高いと
思われていますが、特に効果が高い名曲について気になります。
また、病院で治療の一環として使われることもあるクラッシック音楽ですが、
どのような症状の治療として使われるのでしょうか。
今回、クラシックの癒しや治療効果についてまとめました。
クラシックでなぜ癒される?
私たちが音楽を聴いて「癒された」と感じるには、
癒しのリズム「1/fゆらぎ」がその曲に含まれていることが重要になります。
「1/fゆらぎ」をわかり易く表現すると、
「規則正しいと不規則の混合した状態」を指しますが、
まだ明確に解明されていない部分もあります。
この「1/fゆらぎ」は、小川のせせらぎ、小鳥のさえずり、
波の音などに含まれているようです。
確かに、自然が奏でる音楽やリズムを聴いていると心地よく、
癒されますよね。
それと同様に好きな音楽が、「1/fゆらぎ」の」リズムをもっていれば
聴くだけで体の緊張が解け、体温が上昇して
癒し効果を得ることができるのです。
特に、音楽の中でも一般的にはクラシックは癒し効果が高いと
いわれていますが、その理由は、人間の脳の働きと関係があると
いわれています。
人間の脳は、言語脳である左脳(言葉や論理的な考えを司る脳)と、
非言語脳の右脳(感性や感覚を司る脳)に分かれています。
基本的に人間は、日常生活の中では左脳ばかりを使うため、
左脳が疲れています。
そんな疲れた左脳を休ませて疲れを回復させるために、
右脳を使うことが必要となるわけです。
右脳を使う効果的な方法が「音楽を聴く」ということです。
ただ、歌詞のある音楽だと意味を理解しようと左脳が働いてしまうため、
癒し効果が減ってしまいます。
このことから、曲のメロディーを楽しむ「クラシック」が癒し音楽の代表と
いわれるようになったのでしょう。
余談ですが、歯医者さんの診察室では、
よくクラシックがかかっていますよね。
院長の趣味という可能性もありますが、
おそらく患者さんをリラックスさせる目的として使われているのでしょう。
癒し効果が高いクラシックの名曲は?
クラシックの中でも、特にモーツァルトが作った名曲の多くには、
「1/fゆらぎ」が含まれています。
CDアルバムで、「モーツアルト療法」というタイトルの、
癒しを目的として作られたというものまで存在しているくらいです。
そのため、モーツァルトの名曲を聞くと脳内にα波が出て
リラックス状態になり癒し効果が期待できます。
その他には、バッハ、ワーグナー、ドビュッシーなどの曲も癒し効果が高いです。
さらに癒し効果をアップさせるための方法として、クラシックを聴く時に、
- 目をつぶって聴く
- ヘッドホンで聴く
この状態をおすすめします。
クラシックを自分だけの世界で聞くことによって
その効果も最大限引き出すことができるからです。
クラシックは病気の治療にも使われる?
新ニュースとして、「クラシックが突発性難聴の治療に効果がある」との
研究結果が発表されています。
耳が聞こえにくくなった人にクラシックを聴いてもらうだけで、
実験開始から3か月後には86%の人が完治したとあります。
クラシックを聴かない治療をした人との差は歴然で、
この実験からも難聴治療としてクラシックを聴かせることの重要性が
明らかになりました。
クラシックは、難聴だけでなく、不眠症や頭痛の改善にも
効果があると考えられています。
心身両面の健康のため、頭痛や不眠で悩んでいる人は、
生活の中にクラシックを取り入れることを
検討してみてはいかがでしょうか。
あまり若い方には馴染みがないクラシックですが、
癒しや治療の効果に注目が集まれば、
今後ブームが到来するかもしれないですね。