
現代のスマホ普及率は60%以上と言われており、2人に1人以上はスマートフォンを使用している大スマホ時代です。
いつでも手軽にほしい情報が得られるスマホを、朝から晩まで手放せないという人も多いのではないでしょうか?
もちろん寝る前にスマホをいじるのは当たり前な時代ですが、この行動が視力低下はもちろん、不眠や太ることにつながってしまうのはご存知ですか?
今回、寝る前のスマホいじりが引き起こす様々な危険についてまとめました。
寝る前のスマホいじりが危険な理由
「ブルーライト」という言葉を聞いたことがある人は多いかと思います。
これはノーベル賞で有名になった青色LEDが出す光でのことで、パソコンやスマホなどのバックライトにはブルーライトが使用されています。
ブルーライトは可視光線の中で最も波長が短く、紫外線の次にエネルギーが強い光なので、目の奥の網膜にまで届いてしまいます。
そのために、人の体に以下に述べるような多くの危険を及ぼす可能性があります。
視力低下
寝る前、暗い部屋の中で受けるブルーライトは目への負担が大きく、
- 目の疲れ
- ドライアイ
- 目の痛み
- 網膜へのダメージ
といった目の不調を引き起こします。
それが原因で視力低下が起きるばかりでなく、網膜の中心部の黄斑まで光が届くと活性酸素が発生し、細胞が死滅することで加齢黄斑変性症の原因になります。
加齢黄斑変性症になると、視野の中心が歪む・暗くなるなどの症状が現れ、進行すると失明することもある重大疾患です。
現在は70歳以上で増えてくる疾患ですが、ブルーライトの影響を受け続けると40~50代で発症する人が増えてくるのではないかと予想されています。
睡眠障害
夜にブルーライトを浴びると、眠りを誘うメラトニンというホルモンの分泌に影響します。
メラトニンは、体の疲れを癒してくれたり、活性酸素による酸化を抑制して細胞の代謝を高め、体をフレッシュさせたりする作用があります。
体内時計が正常に働いている場合、メラトニンは朝の光を感じてから14~16時間後に分泌されるのですが、ブルーライトを夜に浴びると分泌が抑制されます。
そのため体内時計のリズムが狂い、夜型の体質になってしまうため睡眠障害が起きるのです。
太る
体内時計は内臓を含め体全体の働きをうまくコントロールしていますが、スマホが発するブルーライトを浴びると時計が乱れ、ホルモン分泌に影響が出てきます。
その結果、食欲を促す「ブレリン」というホルモンが多く分泌されて食欲が増すことがあります。
また、食欲を抑える「レプチン」というホルモンの分泌が少なくなってしまうので、食欲の抑制が難しくなり必要以上に食べ過ぎてしまうのです。
「スマホをいじると太る」とは、なかなか考えられないかもしれませんが、意外なところで関連しているのです。
うつ病、内臓疾患など
夜型の体質が原因で不眠症になったりすると、ストレス増加や不安定な精神状態から‟うつ病“を引き起こす可能性もあります。
さらに体内時計の故障が原因で内臓疾患のリスクも高まるので、最悪、ガンなどの怖い病気の発病につながる危険性もあると言われています。
ブルーライト対策について
危険と分かっていても、寝る前のスマホがやめられない人もいるかと思います。
そんな人は、できるところからブルーライトに対する対策をしていくことが大切です。
- 夜寝る前の1時間だけは、スマホを見ない
- スマホを使うときは顔から40cm離す
- 画面の明るさを半分くらいに調節する
- ブルーライト対策のめがねをかけたり、液晶画面にフィルターを貼ったりする
- ブルーライト対策のアプリを使用する
など、自分の体のために、少しずつでも対策をするようにしましょう。
また、スマホから離れられないのは「スマホ依存症」というれっきとした病気で、治療法も存在しています。
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もし、寝る前スマホでなんらかの異変を体に感じているという人がいたら、本気でスマホに依存している生活と決別することを考えてくださいね。