
美味しい梨を買っていざ食べようとした時、中が黒く変色していたら嫌な気分になってしまいます。
梨の色が黒く変わっていれば、処分したり店に返品したりするという手もありますが、少しでも白い部分が残っていると勿体無いですよね。
ただ体に直接関わることなので、ここは慎重に行きたいところです。
今回、梨の中が黒くなってしまう原因と、黒くなった梨でも食べることができるのかについて検証したいと思います。
梨が黒くなる理由1 : 病気
梨が黒くなってしまう理由は色々考えられますが、芯の周りが黒くなっているのであれば病気にかかっている可能性が高いです。
梨の病気と言われてもピンとこないかもしれませんが、実は梨農家の間でもかなり深刻な問題です。
さっそく、どういう病気なのか、また食べられるかどうかについても考えてみましょう。
梨の病気「芯腐れ症」とは?
芯腐れ症とは、胴枯病菌(どうがれびょうきん)が木に感染して引き起こされる植物の病気です。
もし感染してしまうと枝部分が枯れてしまい、綺麗な梨が実らなくなってしまいます。
梨を黒く変色する病気として他に「黒斑病」があるのですが、黒斑病はかかると梨の表面が黒くなり見た目にもすぐ分かるので出荷前に処分されます。
しかし、芯腐れ症の場合は実際に中身を確認しなければ判断がつかず、購入して食べようとした時に気づく場合がほとんどなのです。
病気の梨は食べられるの?
結論から言うと、食べない方が賢明です。
梨を取り扱っている農家や業者も、芯腐れ症にかかっている梨を発見した場合は返品するように強く勧めています。
店によっては返品を受け付けていないところもあるかもしれませんが、その場合は処分するようにして下さい。
中には一部分だけ黒くなっているので、その部分だけを切り取れば良いかと思っている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、梨自体が細菌に感染していることを考えると無理して食べない方が良いかと思います。
梨が黒くなる理由2 : 虫食い
「果物に虫食いがあるのは美味しい証拠!」だと言われていますが、梨を黒く染め上げている”犯人”なので歓迎はできません。
梨を痛めつけている虫にはダニ・カメムシなどがいますが、梨の実そのものを黒くしているのならばシンクイムシが”第一容疑者”である可能性があります。
シンクイムシはイモムシのような姿をしており、梨の外側から食い破って中へと侵入してきます。
注意深く見れば分かると思いますが、シンクイムシにやられているかどうかは余程のことがない限り判別するのは難しいでしょう。
虫食い部分を切り取れば食べられないわけではありませんが、虫が入っていたと思うと食べる気が失せてしまう方も多いかと思います。
もし食べるのであれば、そのまま生で頂くよりも火にかけてジャムなどにして食べるようにした方が良いかもしれませんね。
梨が黒くなる原因3 : 傷み
梨に限らずどの果物や野菜でも同じことが言えるかと思いますが、長期間保管しておくと傷んできます。
梨を美味しい状態で少しでも長く保存する方法は、梨の保存方法を冷凍・常温別に紹介!解凍後美味しく食べるには?を参考にしていただければと思います。
ただ、例え冷蔵庫で厳重に保管したとしてももって1週間程で完全に傷みを止めることは不可能です。
傷みが原因で梨の中が黒く変色するのを防ぐためには、買ってきた梨をすぐに食べるようにしましょう。
夏場や秋の初めの暑い時期は、特に果物が傷みやすいので注意しましょう。
ちなみに、梨が傷むと様々な症状が現れますが、全体的に黒ずんでしまい全体的にくすんだ色になります。
食べられるのかに関しては、状態にもよりますが傷みで黒くなっていたとしても食べられない訳ではありません。
ただし、一口食べて食感がブヨブヨしていたり、変な匂いがあったりすれば処分するようにしましょう。
まとめ
梨の中が黒くなっていたとしても、芯腐れ症であったり、異臭・カビが生えている・身が柔らかくなっているなどの症状がない限り食べても問題はありません。
しかし、見た目的にも食欲をそそらないので美味しさも半減してしまいます。
少しでも、美味しく梨を食べたい方は“買ったらすぐ食べる”ということを心がけてくださいね。