
高層マンションと聞いて、まず浮かぶのは
窓からの眺めが抜群ということではないでしょうか。
近代的で高級感もあり、自分のステータスの象徴として
憧れる人も多いはずです。
しかし、一方では高層マンション症候群という言葉も
最近はよく耳にするようになり、
人体へ悪影響があることも報告されています。
また、流産の可能性が高くなるとも考えられています。
今回、高層マンション症候群の症状や危険性についてまとめました。
高層マンション症候群の症状とは?
次々に高層マンションが建設されていく中、
「高層マンション症候群」と言われる症状で
苦しんでいる人がいることはご存知でしょうか。
まず、高層マンションに住むメリットとデメリットをみていきましょう。
・メリット
- 抜群な眺望がストレス解消になる
- 窓を開けても虫が入ってこない
- 自動車の排気ガスが届きにくい
- セキュリティが充実しているところが多く安心
・デメリット
- 外出するのが億劫になる
- 他人とのコミュニケーションがとりづらい
- 高い所から見下ろす視覚的なストレス
- エレベーター移動による運動不足
- 揺れが大きい
- 大気汚染
- 温度、気圧、風力の違い
- 地震や火災時の避難に対する不安
- ダニが繁殖しやすい
この情報からすると、意外にデメリットが多いことが分かります。
これらのデメリットが人体へ及ぼしていると考えられる、
高層マンション症候群の症状には、
- 子供の自立神経障害
- 閉塞感による心身症(主に女性)
- 高血圧
- シックハウス症候群
- 気圧の低下による偏頭痛及び目覚めの悪化
などがあげられます。
また、「6階以上に住んでいる33歳以上の女性の流産率や
帝王切開率が増加している」との報告もされているのです。
高層マンションに住むと流産の可能性が高くなる?
【年齢と居住環境と流産の関係】
※27歳以下・・・各階とも流産経験の割合5%前後
※28~32歳・・・1~2階の流産経験の割合 10.2%
3~5階 〃 ・・・9.0%
6~9階 〃 ・・・17.6%
33歳以上・・・1~2階の流産経験22.4%
3~5階 〃 ・・・21.1%
6~9階 〃 ・・・38.1%
以上の結果から、6階以上に住む33歳以上の女性に流産の割合が
非常に高いのは明白です。
原因については、まだ研究の途中なものの、
揺れや高層階に住むことによるストレスが大きく関っていると
考えられています。
ちなみに高層マンション症候群は、
山に住居を置いている人には無関係です。
問題は、地上からどのくらい高いところに住んでいるかという点です。
このような、高層マンション症候群について日本ではほとんど知られていませんが、
海外ではよく知られており、法的に制限を設けている国もあります。
例えば、スウェーデンでは高層階に住む子供は
病気にかかりやすいとの指摘を受けて、
住宅の低層化が進められています。
子供がいる家庭においては5階以上に住まないように
指導されているようです。
フランスは、そもそも高層マンションは作られていませんし、
イギリスにおいては子育て世代は4階以上に住まないように
制限する徹底ぶりです。
アメリカ、サンフランシスコやワシントンは住宅の高さを制限しています。
世界の国々がこのように対策している状態なだけに、遅かれ早かれ、
日本でも何らかの対策が施されるようになるかもしれません。
人体に悪影響を与える危険性があるにもかかわらず、
なぜ日本ではメディアがとりあげないのか疑問ですよね。
そこには、不動産価格の暴落を恐れる企業からの圧力がかかっているとの
見方もあるようですが、このような事実を知った今、
大人の事情は関係ありません。
高層ビルに住んでいても、高層マンション症候群とは関係のない
生活をされている人も、もちろんいると思います。
しかし、安心して住める環境を提供することを最優先にし、
高層マンションが人体に与える影響の研究を進めて欲しいと切に願います。