
色々な料理に使えて栄養も満点な私たちの食生活に欠かせない食材、じゃがいも。
料理に多用するため、買い過ぎてつい放置してしまい「芽」が出てしまったという経験がある人も多いと思います。
じゃがいもの芽は、食中毒を起こす危険があると言われていますが、その詳細について気になりますよね。
また、じゃがいもの芽を食べてしまい、食中毒になった際の対処方法や、芽が出ないような保存方法についても調べてみました。
じゃがいもの芽を食べると食中毒になる?
休眠期間が過ぎて、温度や湿度などの条件が整った時、じゃがいもの芽が出ます。
※休眠期間→じゃがいもは収穫してから数カ月間は眠りにつくため、温度や湿度が芽が出る条件になっていても芽が出ない期間のこと
じゃがいもの芽には「ソラニン」「チャコニン」という、アルカロイド系の毒が含まれています。
また、日光に当たり、表面が緑色に変色した部分にもアルカロイドが含まれています。
アルカロイドがどのくらい危険かと言うと、嘔吐・下痢・発熱・腹痛・頭痛・呼吸困難の症状が出て、最悪の場合、命を落としてしまうこともあります。
じゃがいも1個につき、約7.5mgの毒物が含まれています。
大人のアルカロイドの中毒量は200~400mgで、子供は大人の1/10である20㎎と言われています。
このことから、気をつけたいのは大人よりも、ほんのわずかの量で中毒になる子供です。
もし芽が出ているじゃがいもを食べてしまった場合、どうすればよいでしょうか。
じゃがいもの芽に含まれる毒による死亡例は少ないですが、食中毒なのでその症状は、軽いものから重いものまで様々です。
じゃがいもを食べた後、気分が悪くなり嘔吐や下痢など、先ほど説明した症状が出てきた場合は、なるべく早く病院に行くことが大切です。
食中毒は早い段階での処置がもっとも大切なので、迅速に行動しましょう。
芽が出たじゃがいもは食べれない?
芽が出たじゃがいもを購入してしまった場合、調理に使わずに捨ててしまわないといけないのか気になりますよね。
実際、芽が出たじゃがいも全部が全部、捨てなければいけないという訳ではありません。
購入したじゃがいもに芽が出ていたり、緑色に変色した部分があれば、皮を厚めに剥ぎ芽もしっかりと取り除けば問題ありません。
その際、芽や緑色の部分のまわりも多めに取り除くようにしてください。
ただ、「自分で栽培したじゃがいも」「小さい未熟なじゃがいも」はアルカロイドが多く含まれている可能性があるので避けるべきです。
ちなみにアルカロイドは加熱によって多少減ることはあっても、完全になくなることはありません。
また、緑色に変色していなくてもアルカロイドが含まれている場合もあります。
そういった可能性も考慮して、やはり毎回皮を少し厚めに剥くことが対策になるのではないでしょうか。
じゃがいもの芽が出にくい保存方法は?
芽が出ているじゃがいもの処理方法について触れましたが、できれば芽の出ていないものを購入し、芽が出ないような保存方法を覚えておきたいですよね。
そこで活躍するのが、果物のりんごです。
りんごには、じゃがいもの芽の成長を抑えてくれる「エチレンガス」という物質を出します。
エチレンガスを多く発生させるりんごの品種は、キウイを甘くする方法と効能も紹介!皮ごと食べるものなの?の記事で紹介しています。
りんごを用いた保存方法は簡単で、りんごの香りがじゃがいもに触れるような場所に置いておくだけで大丈夫です。
交換のタイミングは、りんごがシワシワになり新鮮でなくなってきたら時です。
また、冷蔵冷凍は万能だと信じている人が多いですが、じゃがいもは冷蔵庫で保存する必要はありません。
風通しの良い、暗くて涼しい場所に保管しておきましょう。
まとめ
じゃがいもの芽を食べると食中毒になるという噂は本当です。
知っているのと知らないのでは命を左右するくらいの差がありますので、しっかりと覚えておいてほしいですね。
じゃがいもは私達の食生活の中で外すことのできない食材ですので、しっかりとした対処方法を覚えて美味しくいただくようにしましょう。