
2月2日の節分には巻き寿司、3月3日のひな祭りにはひなあられ、5月5日の端午の節句には「ちまき」や柏餅を食べますね。
地域によって変わるかもしれませんが、節句を迎えるとその日にちなんだ食べ物を食べて無病息災を祈る習慣があります。
では7月7日の七夕に食べる食べ物はいったい何でしょうか?
また、それを食べるようになった由来や、食べ物を使った献立なんかも気になりますよね。
今回、七夕に欠かせない食べ物とその由来、そしておすすめの献立についてまとめました。
目次
七夕に必須の食べ物は?
まず、七夕に好んで食べられる食べ物とその由来について紹介していきたいと思います。
無病息災を祈り食べる「索餅(さくべい)」
索餅は、小麦と米粉をねった生地を細長く捻りカラッと揚げたお菓子の事です。
あまり耳にしたことがないかもしれませんが、索餅は平安時代に厄除けとして七夕に好んで食べていたそうです。
七夕に索餅が食べられるようになったのは、中国の伝説から来ていると言われています。
昔々のこと、中国の王様の子供が7月7日に亡くなった後、一本足の鬼になってしまい病気を流行らせてしまいました。
そこで病気の流行を絶とうと、子供が生前好んで食べていたという索餅を供え物として献上します。
すると病気はピタッと治まり、流行が去ったようです。
そこから、病気にならないように七夕に索餅を食べる習慣が広まっていったのです。
七夕の定番メニュー「そうめん」
そうめんは、七夕の献立として定番ですが、なぜ7月7日の七夕に食べられるのかについては、あまり知られていない気がします。
これには諸説はあるものの、最も有力とされているのが、昔に食べられていた「索餅(さくべい)」がそうめんとなって広まったというものです。
他にも、そうめんを“糸”に見立てて、芸事(機織り)が上手くできるように願うために食べられたという説もあります。
真実についてはっきり分かりませんが、願いを込めてそうめんを食べるようになったということは、間違いなさそうですね。
七夕限定の和菓子「乞巧奠(きっこうてん)」
乞巧奠とは、元々七夕の元になった行事のことで、陰暦の7月7日に彦星と織姫を祀り、手芸・芸能上達を祈願することを言います。
その行事にちなんだ和菓子が、京都の老舗和菓子屋「亀末廣」において7月6日・7日限定で、売りに出されるそうです。
ただし店に行けば誰でも必ず手に入るものではなく、予約した方のみが対象となります。
さて、肝心の和菓子は全部で七つ入っており、このまま彦星と織姫のお供え物として使うことができるようです。
中でも葛菓子を二枚の笹の葉で包み三色の紐で結ばれた「願いの葉」は、七夕らしい趣があります。
七夕におすすめの献立
七夕の献立は、せっかくなので「そうめん」を取り入れて作っていきたいですよね。
今回、そうめんに合う献立をいくつか紹介しますので、組み合わせて是非、七夕の献立を完成させていただければと思います。
ちらし寿司
卵や色とりどりの野菜、海の幸などをふんだんに使用して、豪華なちらしずしを作りましょう。
そうめんはサイドメニュー的な位置づけになるので、ネギやおろし生姜、キュウリなどの野菜を添えるだけのシンプルなものにするとメリハリがついて素敵です。
ちらし寿司とそうめんだけでは炭水化物だらけになるので、ちらし寿司に合うおかず一覧!ひな祭りも七夕もこれで完璧!を参考に、ちらし寿司に合うおかずもチョイスして献立を考えるといいでしょう。
豚しゃぶサラダ
そうめんだけでは、お腹も膨れにくいですし栄養面でも少し心配ですよね。
そんな時には、夏バテにも効果がありスタミナ満点な豚肉と、栄養たっぷりの夏野菜を使ってサラダを作ってみてはいかがでしょうか。
夏野菜を敷き詰めた上に茹でた豚肉をのせて、ポン酢やゴマダレで簡単に味付けをしましょう。
そうめんも豚しゃぶサラダもさっぱりと頂くことができるので暑くて食欲がなくなりがちな夏場でもガンガン箸が進むはずです!
まとめ
かつて七夕行事は、貴族などの特権階級の者のみが楽しむ行事でした。
その後、時が経ち江戸時代に入ると庶民の間にも七夕行事は広がり今に至ります。
昔は贅沢な祝い事だった七夕だけに、いつもよりちょっと贅沢な献立を考えてみるのもいいかもしれないですね。
天の川に思いを馳せながら、大切な人と楽しく食事をしてみてはいかがでしょうか。