
「五月人形」とは、端午の節句に飾る兜や鎧のことですよね。
ゴールデンウィーク期間中である、5月5日に鯉のぼりなどと同じように飾ります。
元気よく空を泳ぐ鯉のぼりの姿や勇ましく力強さを感じる五月人形が各家庭で見られます。
時期が近付けば自然と飾り始める人が多いと思いますが、正確にはいつからいつまで飾るものなのでしょうか?
また、五月人形にどのような意味が込められているのか気になります。
今回、五月人形の飾る時期と五月人形に込められた意味についてまとめました。
目次
端午の節句とは?
まず、五月人形を飾る日とされている端午の節句について軽く解説したいと思います。
「端午」には“月の始めの午(うま)の日”という意味があり、そのことから“毎月の始め”を表していました。
「午(うま)」が5月に当たるため、端午というのが5月に定着したそうです。
また、「午」は「ご」とも読めるため、数字の「5」という意味もあり「5月5日」になったとされています。
中国では5月5日にお祓いをして邪気を祓っていたことから、その習慣が日本にも渡り、5月の行事として現代にまで伝わっています。
また、邪気を祓う際に使ったのは、5月に生える菖蒲(しょうぶ)を使用していたそうです。
そのことは、「こどもの日」関連のアイテムに菖蒲の花が描かれていることが多いことからも分かります。
ちなみに、柏餅を食べる習慣がありますがこれは中国由来ではなく、1660年くらいから始まったそうです。
柏餅の由来や意味についてはこちらで詳しく紹介しています。
→柏餅の葉っぱは食べられるの?意味や由来も合わせて調べてみた!
五月人形はいつからいつまで飾るの?
「こどもの日」は“端午の節句”とも言われますが、この日に飾るものとされているのが、鯉のぼりや兜・鎧などの五月人形です。
五月人形は、具体的に“いつからいつまで飾る”ということは決まっていません。
ただ、飾り始める時期は大体3パターンに分かれるようなので、以下にまとめてみました。
その1 できるだけ早く飾る
「3月3日のひな祭り」に飾るお雛様も同様ですが、飾るのが早ければ早いほど良いという地域も中にはあるようです。
これは“先手必勝”という言葉からくるもののようで、「先に飾っておくと良い」とされています。
その2 5月5日の1週間前に飾る
5月5日の端午の節句から約1週間前の、4月末あたりに飾り始めるパターンです。
しかし、飾る期間やしまう作業を考えると、ちょっと慌ただしくなります。
せっかく飾っても1週間程でしまうとなると、なんだかもったいない気もしますよね。
その3 春分の日以降に飾り始める
3月20日前後にある「春分の日」以降に飾り始めるのが、五月人形の飾り始めで一番多いパターンとされています。
ちょうど区切りが良いことと、期間的にも長く飾れるのでこのタイミングで飾り始めるご家庭が多いようですね。
このように、特に決まりはないので各家庭のタイミングによりますが、理想で言えば「4月はじめから中旬くらい」までに飾っておくと良いですね。
遅くても4月下旬までには飾り終えるようにしましょう。
そして、五月人形をしまう時期についてですが、こちらも具体的には決まっていないものの、一般的には、5月5日を過ぎたらしまうものとされています。
五月人形は、ひな祭りのお雛様のように「早く出して、早くしまわないと婚期が遅れる」ということもないのでご安心ください。
ただ、月を跨ぐと梅雨に入ってしまいますので、できれば5月中旬くらいまでにしまっておくのがいいでしょう。
縁起を担ぎたい場合は、「大安」や「友引」の日にしまうと良いと思います。
お雛様の飾り始めやしまう時期は結構シビアな気持ちになりますが、端午の節句の五月人形に関しては特に決まりがないので、都合の良い日に行うくらいに気持ちで問題ないでしょう。
五月人形に込められた意味とは?
五月人形は武家社会から生まれたもので、兜や鎧は身を守るための大切な防具です。
このことから五月人形には、子供の誕生を祝い、怪我や病気をせず健やかに育つようにという願いが込められています。
端午の節句に五月人形を飾ることは、家族の子供への希望と愛情のしるしだったのですね。
今まで知りませんでしたが、深く大切な意味があったのですね。
なかなか五月人形を飾る時間がなく、いつの間にか5月5日が過ぎていたという人もいるでしょう。
今年は早めに飾り始めることを意識して、柏餅を食べながら、こどもの成長を祈りたいですね。